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シン・ディスカバリー・シリーズ 《ふたりのヴォルフガング Mozart & Korngold》 第3回

シン・ディスカバリー・シリーズ 《ふたりのヴォルフガング Mozart & Korngold》 第3回
2024年11月22日(金) 18:45開演 JMSアステールプラザ大ホール

指揮:クリスティアン・アルミンク
ピアノ:五十嵐薫子
広島交響楽団

コルンゴルト:交響組曲「ロビンフッドの冒険」
コルンゴルト:左手のためのピアノ協奏曲嬰ハ調作品17
モーツァルト:交響曲第39番変ホ長調 K.543


広響の今回のディスカバリーシリーズ、出演予定だった萩原麻未さんの体調不良によりキャンセルなさりました。これからの日々、どうぞお健やかにお過ごしください。
そして、急遽の出演をお引き受けになった五十嵐薫子さんに心からの敬意を捧げます。

「ロビンフッドの冒険」はコルンゴルトの面目躍如の佳曲。
オーケストレーションは手が込んでいながらも、一聴して分かりやすく華やかな曲に仕上げる技は、さすがコルンゴルト。
TpとHr、ブラボー!今日のメンバー表を確認すると、都響の岸上さん。
Tpは我らが金井さん。素晴らしい!

今日のマエストロの解説、実は今夜の白眉ではないでしょうか。
アンシュルス直前のウィーンを離れるきっかけとなったのが、今日の一曲目の「ロビンフッドの冒険」作曲に繋がるのエピソード。感慨深いものがありました。
次回のコンサートでのマエストロの解説も、楽しみにしています。

個人的な今夜のメインは、左手のためのピアノ協奏曲。
冒頭から複雑なリズムを正確に決めてくるピアノに脱帽です。オケとの複雑な絡みもパーフェクト。微細な楽器の使い方を目の当たりにして、なる程と納得する箇所多数。マエストロをして「選曲を後悔した」と言わしめた理由が分かりました。これは難曲です。
話しはそれますが、ヴィトゲンシュタインはラヴェルの「左手」を勝手に改編して弾いたり、プロコフィエフの4番を弾かなかったのはテクニックに難があったからと言われたりすることがありますが、この曲は気に入って弾いていたようなので、単なる「技術不足」という訳ではないのかも。余談でした。
「左手」、調を揺蕩うように推移する中間部での短いカデンツァが絶美。
コーダから畳み掛けるように終結する箇所でのオーケストラとの掛け合い、もっと響きの良いホールで聴きたかった!!
この難曲を見事に弾き切った五十嵐さんと、全力で協演した広響、マエストロに心からの拍手喝采を!!

休憩を挟んで、モーツァルトK.543。
10型。2分の2を意識したアダージョの序奏の後のホルンの素晴らしいアンサンブルに耳を惹かれます。やはりホルンが上手いとこの曲は映えますね。
微妙なニュアンスに富んだ演奏、全てのパートにブラヴォーを。

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