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2024.09.04(水) 広島交響楽団第444回定期演奏会(広島HBGホール)

開店休業状態の我がブログ。
コンサートの備忘として、9月4日に開催された広島交響楽団第444回定期演奏会から記録をつけてみる。

その後、適当に時間を遡って記事を投稿する予定。予定は未定、どこまで遡れるか。また、いつまで続くか。

 

2024.09.04(水) 広島交響楽団 HBGホール 18時45分開演
指揮:ヘンリク・シェーファー
ソプラノ:隠岐彩夏
メゾ・ソプラノ:加納悦子
テノール:ペーター・ローデル
バリトン:ユーリ・ハゼスキー
合唱:東京オペラシンガーズ

シェーンベルク(生誕150周年):「浄められた夜」 作品4
ブルックナー(生誕200周年):ミサ曲第3番ヘ短調 WAB 28

シェーンベルクでは、下手から1stヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、2ndヴァイオリンと並び、その後方にコントラバスが一列。
この並びのためなのか、低弦の音の厚みがいつも以上に感じられた。
「浄められた夜」は細やかにサウンドを重ねながら、大きなストーリーを紡ぎだす演奏。繊細な弱音とトゥッティのマッシヴなサウンドのコントラスト、素晴らしい。指揮も明確で、音楽が向かう先が迷子にならず、安心して音楽に集中できた。
ただし、客席内では電子音が何度も。斜め後ろの席ではメッセージ着信音、録音開始・終了と思しき音。遠くでは電話着信音も。一体どうなっているんだ。

ブルックナーの生誕200年記念の年、9月4日の誕生日にシェーファーの指揮でミサ曲第3番、10月11日の命日に準・メルクルの指揮で、9番。選曲者のセンスに、脱帽。いずれの前プロも、シェーンベルク、R.シュトラウスと、よくよく考えられた素晴らしい選曲。

本日の合唱は、東京オペラシンガーズ。8月6日の「復活」でも素晴らしい合唱だったが、自分たちが本日の主役の一人であると自覚した入魂の歌唱、圧倒されるばかり。
プロ歌手の合唱団の底力に、ただただ恐れ入った1時間。
ピアノが瘦せることなく、フォルテが荒れることなく、響きの質と音量の変化のマトリクスの中に様々な声を配置していく技術に驚嘆。

ソロは、女性二人に心からの賛辞を。芯のあるクリアな隠岐さんの声は、いつ聴いても素晴らしい。加納さんの声を聴き、大阪での素晴らしいヘロディアスの歌唱を思い出した。
女性に比べると、男性のコンディションにはいささかの疑問符が。特に、テノールはどうしたのだろう。美しくよく響く声なのに。

ミサ曲での四方さん、安保さんのソロはお見事。縦が少しずれ気味でヒヤリとする瞬間もあったけれど、リハとはテンポが違った?

こうした曲での、ホルンの山岸さんと渡辺さんのコンビは、本当に良い。
九響の高井さんを迎え、余裕をもって朗々と吹奏するトロンボーンパート、実に素晴らしい。

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