2020年の録音から
2020年も色々と録音を聴きましたが、印象に残ったものを9つ。
イブラギモヴァのショスタコーヴィチは期待どおり。ユロフスキの指揮も言わずもがな。
若杉さんがNHK交響楽団を指揮したブルックナーは7番と3番しか発売されていませんでしたが、まさか全集として発売されるなんて。
ヤンソンスの1986年来日公演もディスク化。今はもう聴くことができない、強靭で透明なレニングラード・フィルの音の素晴らしいことといったら。
ベートーヴェン生誕250周年ということもあり、ベートーヴェンの録音が多く出てきましたが、エベーヌ四重奏団の全集は出色。特に初期の作品の生き生きとした演奏は、本当に素晴らしいです。
ビエロフラーヴェクの白鳥の歌となったドヴォルザークのレクイエム。当地での演奏会を前にして逝去の報に接し、言葉を失ったことが昨日のように思い出されます。
世界が静止してしまった今年の春、シマノフスキの命日である3月29日に没したペンデレツキ。ケント・ナガノとモントリオール交響楽団のザルツブルクでのライブ録音が、作曲家への追悼録音になろうとは・・・。
録音が出たら一も二もなく聴く演奏家の一人がファウスト。メルニコフとのコンビであれば、なおのこと。シェーンベルクの協奏曲も素晴らしかったです。
グラジニーテ=ティーラのシンフォニア・ダ・レクイエムも、素晴らしい録音でした。この録音から始まるであろうイギリス音楽プロジェクトに期待が膨らみます。
そして掉尾は、福川さんの映画音楽。アレンジの秀逸さにも瞠目。大勢でのアンサンブルではなく福川さん一人での多重録音というのも、2020年という年を象徴しているようで感慨深いです。
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