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スティグマータ (近藤史恵)

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ツールの勝者とドーピングの問題となると「あの人」は避けて通れません。もっとも、ドーピングは「あの人」だけの問題ではありませんでしたが。
本書に登場する過去の世界的英雄は「あの人」が直接のモデルとなってはいませんが、どうしても「あの人」の姿が目に浮かびます。辛い。

登場人物それぞれが他人には見せることのない「スティグマータ」が、彼らの物語をどのように形作り、いかに変容させたのか。メネンコ自身の言葉で、彼の話を聞いてみたかったような気もします。
その時、何が見えて、どこを走っていたのかを。

いえいえ、そんな事を語らせたら本書の作りを損なってしまいます。どうしても、「あの人」に重ね合わせてしまうから、こんなつまらない事を考えてしまう。駄目ですね。

次作も期待しています。

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