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ジョン・ケージ 混沌ではなくアナーキー (白石美雪)

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先週の深夜にテレビのチャンネルを変えていたら、○ツコさんと○吉さんの番組で目を疑い、耳を奪われました。
なんと、ジョン・ケージを扱っているではないですか!
演奏シーンでは、プルーデルマッハー、メッツマハッハーが登場していました。どちらも、現代音楽に造詣の深い音楽家。
変わった音楽を作った人といった扱いでしたが、ケージがなぜこういった音楽に向き合うようになったのかを掘り下げてもらえたらというのは、贅沢というものでしょうか。

そうした事を考えるのなら、我が国には名著があります。そう、白石美雪氏の「ジョン・ケージ 混沌ではなくアナーキー」。
緻密で透徹した氏の筆致は、その昔NHK-FMでの「現代の音楽」における氏の語り口を懐かしく思い起こしてくれます。
プロローグの「ケージが作曲を通じて思念したことこそ、音楽そのものの本質に触れる事柄だったと考えている」という一文に、多くのものが凝縮されています。
似通った方法論をとりつつも袂を分かったブーレーズとの違い、彼方も音楽、此方も音楽。
その立ち位置の違いを鮮やかに描き出される様を辿るのは、実に興味深い体験です。

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