上関海峡ゆうやけマラソン大会

2025年10月18日(土)は、上関町で開催されるハーフマラソン大会に出場しました。
前年の同大会にも参加しましたが、11km過ぎから始まる上り坂を前にして、一緒に参加した人と顔を見合わせ「これはリタイアですね」。
来年は完走しましょうと誓いあってから、一年。8月から再開したランニングでは20km程度なら問題なく走ることができるようになりましたし、平地なら(ここが重要)1時間50分ペースでも走れるようになっていたので、「坂道とはいえ、2時間は切れるでしょ」と高を括っていました。今から思うと、なんとも愚かしい。
コース図で確認済みとはいえ、10%程度の勾配が1km続くのは想像以上にダメージが大きく、その後のアップダウンも体力を削り取るには十二分。上り坂では意地でも歩きませんでしたが、エイドステーションごとに完全に足を止めて休憩。
どうにかゴールするも2時間13分と、まさかの2時間超え。これが、今の実力と思い知らされました。
来年こそは、このコースで2時間を切りたいと思います。

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長野、東京遠征記

24日に広島で広島交響楽団の定期演奏会でマルティヌーの交響曲第5番とイッサーリスの独奏でドヴォルザークのチェロ協奏曲を聴き、25日は長野で北信越学生陸上競技秋季大会を観戦、26日は上野でウィーン国立歌劇場の「ばらの騎士」。24日から27日にかけて、帰路のサンライズで車中泊を含めた3泊4日のちょっとした旅行となりました。

せっかく甲信方面に行くのであれば小海線、身延線を堪能しようということで、山陽新幹線、東海道線・湖西線、北陸新幹線、小海線、中央線、身延線、東海道線、東海道新幹線経由、東京着ルートとしました。
長野から小諸まではしなの鉄道区間なので、長野までの乗車券、小諸から上野までの乗車券と、切符は2枚。
でも、まてよと。長野から佐久平までは新幹線でつながっているのだから、長野から佐久平まで新幹線経由とし、佐久平から小海線に乗るとすれば切符は1枚になります。
1枚にまとめると6000円程度お得になり、長野から小諸までしなの鉄道で移動したとしても十分お安い。念のため、長野・佐久平間は新幹線で移動せず、しなの鉄道で小諸まで移動し、小諸から佐久平までの乗車券を買って乗車すれば問題ないかとみどりの窓口でお尋ねしたところOKとのことでしたので、安心してこの切符に変更することにしました。

24日は広島のコンサートの後に、「さくら」で快適に姫路へ移動し、投宿。
寝る前に、駅前でちょっと一杯。地元の人からのお勧めは「ひねぽん」。やはり地元の人のお勧め、間違いのない美味しさでした。

25日は朝一番の「のぞみ」で京都まで移動し、そこから「サンダーバード」に乗り換えて敦賀へ。敦賀からは「かがやき」で長野へ。敦賀と長野の区間は初乗車。進行方向に向かって左側に席を取りましたが、車窓からの眺めは素晴らしかったです。立山連峰が見えるのは右手側なので、その際はデッキに出て窓に張り付いていました。

競技のタイムテーブルを確認すると、小海線は日没後に乗車することになることが判明したので、今回は小海線乗車は見送ることとしました。また、いつでも機会はありますし。
競技観戦後は、北長野から長野、長野から篠ノ井線で松本へ。篠ノ井線は普通に乗車し、姨捨駅でのスイッチバックと素晴らしい善光寺平の夜景を堪能しました。
松本からは「あずさ」で、25日の泊地の韮崎へ。
韮崎駅近くの雰囲気の良いお店で、山梨のワインと美味しい料理を頂きました。
サラダを頼んだら柿が入っていたのですが、皮がついたまま。当地では皮付きがデフォルトのようで、山口では皮を剥くことをお伝えしたら驚いておられました。
果物の食べ方一つとっても、随分と違うものですねとお店の人と笑いながらお話をさせていただきました。ねこのスプンさん、ごちそうさまでした。

26日は、朝から霧雨。普通列車で甲府まで移動し、売店でお土産を購入。
初めての身延線、雨に濡れる車窓からの景色も風情がありました。途中の25km/h程度の徐行区間も線形と保線の事情だとは思いますが、これはこれでいいものです。
富士から三島に移動し、「こだま」で品川まで。熱海から大勢の方々が乗ってこられ、車内は満席に。さすが、日本有数の観光地。
品川で下車し山手線、田町で京浜東北線に乗り換え上野へ。
この夜に食事をした大学時代の同級生にも指摘されましたが、予定通り到着したからよかったようなものの、途中で人身事故や、何かのトラブルがあればどうなっていたことやら。実際に、当日は下り新幹線で遅れが生じていたようです。無事の到着に感謝するばかりです。

東京からの帰りは、サンライズ。今まで乗ったことのないノビノビ座席が空いていたので、こちらにしました。
コンパクトなエアマットとエア枕を持参したので、硬いカーペットも無問題。毛布をかぶって、ぐっすり眠ることが出来ました。
一番壁際の席が取れたので、お隣は片方だけ。 快適さは他の席よりも高かったと思いますが、個室の良さを再認識した次第です。
車内での晩酌は、ミニラウンジにて。車窓を流れる街の灯りを見ながら、ビール。最高でした。

翌日は実家に顔を見せた後、福山から福塩線、芸備線経由で広島に、広島からは「さくら」で、あっという間に徳山。
この行程で、北陸新幹線(長野から東京へは以前に乗車済み)、身延線、福塩線を完乗することができ、地元の人と楽しく語らい、美味しい料理を堪能し、大変充実した旅行となりました。

 

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リヒャルト・シュトラウス 歌劇「ばらの騎士」 ウィーン国立歌劇場 2025年10月26日

リヒャルト・シュトラウス 音楽のための三幕の喜劇  ばらの騎士
指揮:フィリップ・ジョルダン
演出:オットー・シェンク
元帥夫人:カミラ・ニールント
オックス男爵:ピーター・ローズ
オクタヴィアン:サマンサ・ハンキー
ゾフィー:カタリナ・コンラディ
ファーニナル:アドリアン・エレート
管弦楽:ウィーン国立歌劇場管弦楽団(コンサートマスタ:ライナー・ホーネック)
合唱:ウィーン国立歌劇場合唱団
東京文化会館
2025年10月26日

10月26日は、上野の東京文化会館でウィーン国立歌劇場の「ばらの騎士」。この度の来日公演の千秋楽でした。

開演1時間以上前ですが、ロビーは大勢の人。立派なプログラムを購入し、本日の3階の席(1列3)を確認してゆっくりと開演を待ちました。
自分も含めて少々高揚した雰囲気の観客で、 ホール内は満席。
この日の上演を体験をできたことは、本当に幸せでした
自分の言葉では、言った端から自分の観たもの、聴いたものからかけ離れてしまい、書いては消すことの繰り返し。
もう開き直って、印象を脈略なく書き綴るだけです。

まずは、オーケストラ
大変な難曲でありながら、その難しさを聴き手に全く感じさせることなく、非常に高い水準を1幕冒頭から3幕の終わりまで維持したことに驚愕し、人がこれほど高度な技量を発揮しうるのかと畏怖すら覚えます。

次に、演出
オペラ上演における演出の意義を、登場人物間の関係性とその変化を可視化することによって、ドラマの構造を実体化させることにあるとすれば、シェンクの演出は極点の一つとして燦然と輝く演出だと思います。
古い、新しいという視点でこの演出を語ることは、演出に関する議論としてはいかがなものでしょうか。

もちろん、歌手
繊細でニュアンスに富んだニールントの歌唱による元帥夫人、青年貴族としての凛とした雰囲気と10代後半特有の「青さ」を見事に表現したハンキーのオクタヴィアン、コンラディの唯々諾々を親の言うことに従わない「おきゃん」な育ちの良い町娘としてのゾフィー、3人の女声は本当に素晴らしい。
世評高いローズのオックスは、多くの人がオックスに重ねるイメージそのもののような人物造形に感心しました。
ファーニナル、マリアンネ、ヴァルザッキ、アンニーナもいずれもドラマの中で大切な役割を果たしていました。ヴラヴィ!

そして、指揮者
ジョルダンの導いた音楽は、本当に素晴らしいものでした。
大げさな身振りではなくとも、これだけ音楽に様々な彩りを添えることができる指揮者は稀有な存在だと思います。
1994年の伝説と比較されてしまうとは思うし、その伝説に立ち会った人はその幸せを一生大切にすべきとは思いますが、この日の上演の輝きは間違いなく本物だったと確信しています。

 

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広島交響楽団 第455回定期演奏会 2025年10月24日 広島文化学園HBGホール

指揮:クリスティアン・アルミンク
チェロ:スティーヴン・イッサーリス

細川俊夫:《森のなかで》室内オーケストラのための(日本初演)
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調作品104
マルティヌー:交響曲第5番 H.310

広響がマルティヌーの交響曲第5番を演奏しましたが、5番が日本で演奏されるのは東京都響とフルシャの演奏以来ではないでしょうか。
いずれにしても、大変貴重な演奏会。国際マルティヌー協会日本支部の代表の方も広島にお越しでした。その他にも、チェコにゆかりのある音楽家もお越しだったようで、注目のほどが伺われます。

コンポーザー・イン・レジデンスの細川さんの作品は、ステージ外にも奏者を配した立体的な音響。音楽作品における鳥の声の引用も聞かれ、コンサートの幕開けに相応しい佳作でした。
当日は細川さんも臨席されていました。

続いて、イッサーリス独奏でドヴォルザークのチェロ協奏曲。
音量で圧倒するわけではないので、イッサーリスの繊細な音を楽しむためにはもう少し前の席でも良かったかも。
とはいいながら、耳が慣れてくるとイッサーリスと広響の音の交歓が心地よく、クライマックスに向けての高揚もさすがでした。

休憩を挟んで、マルティヌー。5番が演奏されることが分かってから、ずっとこの日を楽しみにしていました。
期待に違わない実に明瞭な演奏、リズムが複雑に絡み合うこの曲をこれほど立体的に響かせることができるのは、下野さんの頃から取り組んでいたチクルスでの演奏実績、モラヴィアのオーケストラの音楽監督だったアルミンクさんの深い洞察によるものだったと拝察します。
フライング気味のブラヴォーも、気持ちが分からなくもない。それくらい、聴衆を興奮させる曲だし、演奏でした。
これを機に、もっとマルティヌーが日本でも広く演奏されますよう祈念いたします。

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行程再検討

24日に山口を出発、25日に長野で北信越陸上競技秋季大会を観戦し、小海線、身延線を経由して東京に入り、26日に上野で「ばらの騎士」を観る行程として、24日米原泊、25日東京泊と考えていました。

ただ、25日の長野での陸上競技大会のタイムスケジュールによっては、小海線、身延線経由で25日中に東京に到着することは難しそう。

小海線、身延線は乗らずに北陸新幹線経由で、小海線だけ乗って中央本線経由でとか数パターンを考えましたが、うーん、せっかくの機会を逃すのはもったいないような気がします。

考えているうちに、ハタと気づきました。26日は13時ごろまでに上野に着いていればよいのだから、25日は東京泊に(字義どおり)拘る必要はないんですよね。

となると、小海線、身延線に乗って、立ち寄ったことのない町で一泊するという楽しいプランを考えられるではないですか。迂闊でした。

はてさて、どうしたものか。

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不調

今朝のランニングのあと、手首のガーミンウォッチからiPhoneにデータを転送し、今日のランニングデータを見てみようと思ったところ、タッチパネルが無反応。
強制再起動をすれば動くでしょうと操作してみるものの、一向に反応なし。
うーん、これは困りました。
仕事の連絡はこのiPhoneを使っているし、家族間でのやり取りもiPhoneのアプリだし。

修理依頼するにもAppleアカウントへのログインが必要とのことで、メールアドレスでログインを試みるも認証コードをアップル端末に送信するとのこと。
いやいや、その端末が動かないのに、どうやって認証コードを取得するんですか。

ログインすらできない状態で呆然としながらも、一日も早い修理をお願いしようと近隣のAppleサービスプロバイダに端末を持ち込み、修理を依頼。

ところが、こちらのサービスプロバイダでの受付システムに不具合があり、受付手続きができないので1時間以上待っても手続きが進まず。

八方塞がりとは、このこと。
いやいや、こんな小さな端末一つに振り回されるとは。情けない話です。

(追記)
我が家のMacで認証コードを確認することができ、Appleに修理を依頼しiPhoneを送る手続きが完了。
早く帰っておいで。

(追記2)
9月10日に、修理完了品が帰着。ディスプレイ交換とのことでした。

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走り始めました

11km過ぎからの坂道を登ることができず、去年は完走ならなかった上関海峡ゆうやけマラソン。今年こそは完走と、8月から泥縄練習開始しました。
一ヶ月経ちましたが、1km当たり5分で走り続けることは容易ではありません。
フルマラソン4時間切りを目指して2019年にランニングを開始した時のタイムよりも遅いタイムでも、四苦八苦。
それでも、Garminコーチのプランに沿って練習メニューを何とかこなしています。
ゆっくり(6分/km)であれば、1時間は走れる程度には成長しました。

まずは、完走。できれば1時間50分で。
遅くとも、2時間以内に走りきりたいと思います。頑張ります。

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ブリテン 歌劇「夏の夜の夢」 2025セイジ・オザワ松本フェスティバル

2025年8月24日(日)まつもと市民芸術館にて 開演15時、終演18時10分

指揮:沖澤のどか
演出・装置・衣裳:ロラン・ペリー
装置補:マッシモ・トロンカネッティ

衣裳補:ジャン=ジャック・デルモット
照明:ミシェル・ル・ボーニュ

<キャスト>    
オーベロン:ニルス・ヴァンダラー
タイターニア:シドニー・マンカソーラ
パック:フェイス・プレンダーガスト
シーシアス:ディングル・ヤンデル
ヒポリタ:クレア・プレスランド
ライサンダー:デイヴィッド・ポルティーヨ
ディミートリアス:サミュエル・デール・ジョンソン
ハーミア:ニーナ・ヴァン・エッセン
ヘレナ:ルイーズ・クメニー
ボトム:デイヴィッド・アイルランド
クインス:バーナビー・レア
フルート:グレン・カニンガム
スナッグ:パトリック・グェッティ
スナウト:アレスデア・エリオット
スターヴリング:アレックス・オッターバーン

児童合唱:OMF児童合唱団
演奏:サイトウ・キネン・オーケストラ

 

大変素晴らしい演奏に感銘を受けました。今までの音楽体験の中でも、随一。
悪文駄文の見本のようなものですが、生涯忘れ得ぬ体験をした一日の備忘録として、以下につらつらと。

非常に暑い一日。

14時開場を前に、松本城北の「やまとう」にて食事。
開店前からお客さんが並ぶとのことだったので開店前の10時55分頃に到着したものの、すでに数組の開店待ち。自分たちの番号札は6番。
11時15分頃には入店でき、おすすめの「色とりどりコース」を食す。
この日の変わりそばはケシの実入りのそば。最後のだったんそばのプリンまで、大変美味しく頂く。あまりの暑さに負けて、生ビールを一杯。

14時開場まで時間があるので、AEON松本で涼を取る。事なきを得たので、入店直後のちょっとしたハプニングも、いい思い出。当の本人は、それどころではなかったとは思いますが・・・。
店内のスターバックスで冷たいコーヒーで体を冷やそうと思うものの、炎天下で熱せられた体を冷却するには力不足。汗で濡れたハンカチを手洗いで洗って、快適性をほんの少しだけ回復させる。
店内の書店に移動し、引き続き涼を取る。近藤史恵のシャルロットシリーズを買い、犬好きの娘にその場で進呈。

AEONからは徒歩5分程度でまつもと市民芸術館に到着。
開場まで少し時間があったので、前年の写真パネルやショップの品々を見て回り、公式プログラムを1部購入、2,000円。
年輩の方が目立つ、かな。自分を含めて男性の装いは総じてラフ、女性はおしゃれだったように思う。

14時開場、1階のホワイエでワインの振る舞いがあったが、すでにビールで燃料補給済みなので自重。
ピットではコンマスの矢部さんが練習中。ピット上手側から歩いて近づくと、矢部さんと目があうが、きっと誰かと勘違いなさっていたものと思われる。ただ、せっかくの機会なのでお話させてもらっても良かったかも。とっさの判断力が劣る自分を呪う。
ピット内に多数のマイク、会場隅の目立たないところに数台のカメラ。後日、どのような形で視聴できるのか楽しみ。

1階、2階を見た後に3階の自席に到着。想像した以上にステージが近く、安堵。ピット、舞台ともによく見え、自分にとっては良席。
会場内をそぞろ歩くと、あちらこちらで音楽界の著名な方々が大勢。さすが、世界のOMF。
ピット内は、下手から上手に向かってチェレスタ、チェンバロ、ハープ(吉野さん!)、木管群、2ndヴァイオリンが客席側、1stヴァイオリンが舞台側、センター客席側にコントラバス、その手前にチェロ、ヴィオラ、ホルン、トランペット、トロンボーン、打楽器群)とピットの中ならではの配置。

開幕、舞台にはベッドとそこに眠るハーミア。森の中でストーリーが進行するわけではないらしい。
3幕最終場面ではベッドには再びハーミアが。これは、ハーミアが見たひと夏の夜の幻想なのか。

オーケストラ冒頭のグリッサンドが幻想的に、そして明瞭に聞こえてくる。個々の奏者の力とリハーサルでの準備が入念に行われた賜物か。
暗い舞台に妖精たちの幻想的な光。フォーメーションが美しく、合唱が実に素晴らしい。ソロパートも含めて、屈指の名唱では。

オーベロン、タイターニア、パックが宙を舞う。
不安定な状態でもしっかりとした声が3階席にも届くのは立派。
ニルス・ヴァンダラーの力強くも美しいカウンターテノールは、タイターニアとの対比の上でも、まさに役にうってつけ。
シドニー・マンカソーラはリリカルな美声で、このあとの場面でのコロラトゥーラも素晴らしかった。

寝間着姿のハーミアとライサンダーが登場し、二重唱。ニーナ・ヴァン・エッセンのリリカルで高低でムラのない響き、デイヴィッド・ポルティーヨの伸びやかなテノールが素晴らしい。

その後、ディミートリアスとヘレナ。サミュエル・デール・ジョンソンのよく響く美しいバリトンに驚愕。このディミートリアス役のバリトンは凄いねと 、幕間に娘とも語らう。 ヘレナ役のルイーズ・クメニーも余裕がありながらも無理ない響き。

ボトムのデイヴィッド・アイルランドは芝居も達者で、劇中「アテネでピラマスを演じられるのはボトムだけだよ」とのセリフがあるが、「松本でボトムを演じられるのはアイルランドだけだよ」と言ってもいいくらい、はまり役。
他の職人たちも、誰一人として弱いパートなし。クインス(バーナビー・レアの小芝居が光る!)はもちろん、スナグ(パトリック・グェッティの見事な最低音の響き!)に至るまで役に合った素晴らしい歌唱。実に「キャラ」が立っていて、生き生きとした場面は出色。
声部が複雑に絡み合う場面でも、難なくアンサンブルを仕上げる歌手とオーケストラに舌を巻く。これが、世界水準の演奏なのか。

人間界、妖精界によって月の色が変わり、シンプルながらも舞台装置が非常に効果的に機能。鏡の位置を巧みに移動させた演出は見事だったが、鏡を斜めに置いた3幕の職人たちの御前芝居は抱腹。会場の観客も鏡に写っていて、視線が多重的に絡み合う面白い場面。
最終盤に鏡がせり出してきて、観客が鏡に大きく映し出され、歌手たちが一斉にこちらに向かって歌い出した瞬間に、観客も物語の中で一緒に夏の夜の夢を彷徨っていたかのような不思議な感覚に。オペラを見ていた観客の眼差しと、眼指されていた舞台の視点の鮮やかな交代に、感服至極。

幕切のオーベロンとタイターニアの二重唱、目の前のテラス席で歌っている!
1階の方は、舞台では妖精たちの合唱、天上から二人の二重唱と立体的なサウンドを堪能されたのですね。
でも、自分たちは目の前でオーベロンの歌を聴けたんだもの、羨ましくなんかないもん(強がり)

矢部さんのヴァイオリンのソロは優美でミステリアス。
トランペットの高橋さんはピッコロとC管(?)を持ち替えながら、鮮やかなソロ。個人立礼があれば、真っ先に称えられて然るべき名演。
ホルンの安定したアンサンブルは本当に素晴らしかった。勝俣さんが名手なのは言わずもがな、寡聞にして存じ上げないナタリー・ブルック・ヒギンズさんは、大変な名手!己の不明を恥じ入るばかり。
新田さんのトロンボーンも、実に素晴らしいサウンド。日本のトロンボーンプレーヤーの至宝の一人だから、当たり前ではあるけれど。
無論、木管、弦楽ともにいずれも技術的に高く緻密な演奏に、心底感心する。繰り返しになるけれど、この日の演奏は世界でも屈指の高水準だったことは間違いなし。

この舞台を作り上げたのは、演出家、指揮者、歌手、合唱、オーケストラだけではなく、パック、オーベロンやタイターニアを縦横無尽に飛び回らせた舞台装置の方々の貢献も忘れてはならない。カーテンコールで黒衣に身を包んだ皆さんが拍手を受けている場面は、見ているこちらも胸が熱くなる瞬間。もちろん、それ以外にも多くの方々のご尽力あってのステージ。関係者皆さまに深甚なる感謝を申し上げ、心からの拍手を捧げます。

その後、一緒に観覧した娘と近隣のビストロへ。
先ほど観たオペラの感想を語らい、戯曲とオペラ台本の構成の違いについて話をする娘と共に食事をする日が来るなんて。成長した娘に目を細めつつ、その成長に要した時間と同じだけの歳月を重ねた、自分。すっかり年をとりました。

 

(追記)
ステージ評があったので、URLを記す。
初日
毎日クラシックナビ
朝日新聞
eぶらあぼ

千秋楽
東条碩夫のコンサート日記

 

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新生活

4月から晴れて娘は大学生となり、新生活を始めました。

希望と不安を抱えての出発だとは思いますが、先生方のお導きを頂きながら、友人たちと手を取り合って、己の進むべき道を探し、未知の領域を自分の足で歩き続けてくれるよう、切に願います。頑張りすぎず、頑張ってください。

大学時代に(自覚的にはちょっと)躓いた何とも頼りない父ですが、新しい一歩を踏み出した娘への餞の言葉といたします。

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ドクターイエロー

JR東海が運用しているドクターイエローが、2025年1月29日の検測を最後に引退したニュースが報じられていました。
その日は見送ることはできなかったものの、直近では1月19日 11時27分頃に新大阪から386キロポスト付近の山口県周南市遠石地区で上り車両を見送りました。

我が家で一番ドクターイエローを見たのは、娘かも。
娘がお世話になった保育園からは新幹線高架がよく見えたので、「今日もドクターイエローを見たよ」と黄色い新幹線は随分と見慣れた光景のようでした。

JR西日本の運用は2027年まで続くとのことですが、N700S J15に完全に代替されるまで残された期間は少なくなりました。また出会える機会を楽しみにしています。

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